書き起こし


2002/10/2 「MOTHER MUSIC」 TOKYO FM  22:00〜


♪O.NO.RE

「さあ、来週の水曜日10月9日にアルバム『志庵』をリリースされます稲葉浩志さんをお迎えしておりますMOTHER MUSIC。まぁ、ソロをやるタイミング、まぁ今回ソロアルバムとしては前作『マグマ』より5年半ぶり、シングル『遠くまで』から3年半も経ってるっていうことなんですが、」「はい。」「まぁ、すごく長いスパンの中で、」「うん。」「よしここだっていうのは?」「まずまぁ、普段は基本的にB'zっていうバンド〜」「はい。」「――で活動しているんで、」「うん。」「その…空いたとき(微笑)、ツアーが終わったときとか、だからツアーっていう、終わったらこうもうなんか取り掛かろうかなと、」「うんうん。」「思ってたりするんですけども。」「うん。」「だからツアー中とかに曲とか詞を作ったりするんですけども。」「ふんふんふん。」
「今回はその“志庵”っていう…」「うん。」「スタジオがあって、」「うん。」「まぁ最初はそこで遊びがてら、何が出来るかなというんで」「ふんふん。」「エンジニアとかと…」「ふーん。」「スタートしたんですけど。」
「あの、私達はそれなりに内のスタッフも私たちもその感じてるB'zとのコントラストっていうのがあるんですけども、稲葉さん的に…考えられるそのB'zとそのソロのコントラストっていうのは何かありますか?」「ん〜、作るときに意識は何もしてないんですけど、」「うーん。」「基本的に自然に、こ〜B'zだと、基本的に二人でスタートしてる」「うん。」「っていう、発信………元と言うか」「うん。」「発信源が二人っていう意識の…中で詞を書いてるところもあると思うんだけど、ソロはやっぱり独りっ…というのが強いかなぁ…」「うん。」「うん。」
「例えば私達はその、バンド当然組んでないわけなので」「はい。」「…あの〜その、ソロと、…その〜バンドのね、違いとか、」「うん。」「なぜそのバンドにいながら、じゃ、ソロをやるんだろうっていうのを」「うん。」「察する事はできても」「うん。」「アーティストの…あの、ご本人からね、」「うん。」「伺う機会が滅多無いんですけど、」「うん。」「あの〜どう思われますか? たくさんいらっしゃるわけじゃないですか、そういう方も。」「そうですね。いろいろみんなそれぞれ理由はあると思うんですけど、」「ふ〜ん。」「僕ら、まぁ普段は、お互いのアイディアを持ち寄って、」「うん。」「でもう、アレを足したりアレを引いたりという作業の中で、」「うん。」「B'zの作品を作ってきてるんですけども、やっぱそれをずーっとやってる中で、」「うん。」「あのー、それ無しでですね、自分のアイディアだけで構築したものっていうのがやっぱり形を作って自分で確認したくなるわけですよ。」「ほお〜〜。」「うん。で、それをやったことによってその色々発見もあるし、」「うん。」「オレってこうなんだっていうところもあると思うし、それをやることでまた、その〜〜バンドに持ち帰ることもまぁ…できるだろうし、」「うん。」「それをやらないとね、やっぱり、煮詰まっちゃう部分も出てくる…と思うんですよね。」
「そのB'zとしてやるときに、い、それとも稲葉浩志…個人として行き詰まる…」「んー個人として。」「う〜〜ん。」「うん。うん。」
「じゃあ、『志庵』ってそれこそお茶室で一人で…」「ふふん(笑)。」「『O.NO.RE』考えるのって結構、でも近いですよね、それね。」「そうかもしんないですね。うん。」「ふ〜〜ん。うんうんうん。」 
「え〜でもなんか、いつもいる相方がいないっていうのは、」「はい。」「まぁそれはそれで自由もあるんでしょうけど、」「うん。」「なんでしょう? こうすごく自分独りだなっていう意識高まるん…でしょう、なんかこう、あ、独りだ! っていう。」「そーうですね。レコーディング中は、でも……特に何の意識も無いんですけどね。」「ふ〜ん。」「ただやってる! っていう。」「ふふん(笑)。ただやってる…」「だけなんで。」
「あの、前作。」「はい。」「一作目をやられて、」「うん。」「で、今回、やってみて、」「はい。」「その違いみたいなものとか、まぁあったとは思うんですが――」「まぁ、『マグマ』のときはですね、」「はい。」「もぅその〜結構そのときに自分の中に溜まっているものを、こう…、早く出したい早く出したい! っていう気持ちがすごく強くて。」「まさにマグマだ。」「もう、ホンっトその通り! で、あの」「ふ〜ん。」「もうマグマだなと、その自分で思ってそういうタイトルつけたんですけども。」「うん。」「そのちょっと焦っ…りに似た……もう次から次へと出さないと気が済まないっていう…ところありましたよね。」「ふ〜ん。」「だからこう、数直線でいうと“マイナス”のところから、もぅ“ゼロ”…になりたくて」「はいはい。」「“ゼロ”を目指す…ので一生懸命作ってたっていう…ところありますよね。」
「は〜、それまでそのB'zの活動の中で多分、じゃあ…これも出したいみたいなもの、きっといっぱいいっぱい溜まったんでしょうね〜。」「うん。そういう…ところで、そこで一気にという…感じでしたね、あの頃はね。」
「ん〜、じゃあ、一気に『マグマ』を噴き出して、で今回は『志庵』ということで独りでじっくり考えてみようとお茶室にこもるわけですけれども。」「んふ(笑)。」「今回――」「まぁ、わりとその『マグマ』をやったことで、ニュートラルな感じになれたので」「うんうん。」「わりともう何の制約もなしにその、特に焦ることも無しに」「うん。」「という感じですかね。」

♪Touch

「今回、全…え〜詞も、曲も…稲葉さん。」「はい。」「非常にヒットポテンシャルの高い」「はい。」「あの〜曲もたくさんありながらですね、」「うん。」「もう、私は、自分がレコード会社だったらこれシングルカット数枚してから」「ハハハ(笑)。」「アルバムにしたいなって思ったのが」「はい。」「特に後半もう、もう、右上がりにどんどんもう、ポップなものも…出てくるし、」「はい。」「何でこう惜しげもなくアルバムでポン! なんでしょうね?」「それはどうなんですかね?(微笑)」「ふふん(笑)。」「シングル切るのっていうのもまたちょっと大変な作業でね、」「ふん。」「その…その曲だけでアルバムを…限定されても困るし、」「うんうんうん。」「ある種イメージ作りみたいなものもあるし、先行の。」「うーん。」「それ選ぶの大変だし、その、ウマい形でそれが世に広がればそれはそれでいいだろうし、」「うん。」「で、もう、今回の作業の全体の流れから言っても、そのアル…、スタジオからスタートして作ったアルバム、もぅ、こんなんができましたって、もぅ『志庵』で出すのが」「うん。」「まぁ今思えば……良かったんじゃないかなと思うんですけどね。」「まぁきっとそういう一括りで」「ええ。」「まぁいわゆるコンセプトアルバムとまではいかないけれども」「ええ。」「心が既にコンセプト化されてるわけだから、」「ええ。」「分からなくはないんですが、もったいないぐらい…シングルクオリティーのものがいっぱい入っていて。」
「あの、創作時間はトータルどのぐらいで?」「え〜と、去年の10月ぐらいに、」「はい。」「ちょこちょこ日本で始めて、」「うん。」「で、12月…までに大体曲はもう」「ほう。」「上がってたんですよ。」「はい。」「で、ホンチャンの歌とかを、あの〜今年になってからそのB'zのレコーディングの合間に」「ふ〜ん。」「やってたりしたんですけど。だからそんなかかってないと思いますよ、時間。」
「歌詞に時間かかる方ですか? 曲に時間かかる方ですか?」「ん〜〜、今回は別に両方ともそんな時間かかってないと思いますけど、多分(微笑)。うん。」
「じゃあ、もしかしたらやっぱりその自分の確認というよりは比較的その…楽〜に…できた、感じですか? それとも――」「うん。まぁ、その悩みながらっていう部分は多少はありますけど」「うんうん。」「とにかくもう、頭の中に大体できた時にアレンジとかも…あるんで」「うん。」「そこに向かってただ…突き進むのみという感じですね。」「うんうん。」「うん。」
「やっぱ武士っぽいですよ。」「そうですか?」「ふふん(笑)。剣道とかやられたことって?」「あぁ、やってもう途中であの面被るのがヤで止めましたね〜。」「ああ、確かにあの、ちゃ、」「ええ。」「ええ、あの自分のでも臭いですもんね。」「ハハハ(笑)。」「確かに。ええ、なんかでもすごくその剣先とかの、あの微妙なところとか、」「うん。」「なんか剣のみぞ知る、とかいう、なんか石川五右衛門ちっくなところが」「えへ(笑)。」「今日いっぱい見れた気がしな…くもないんですが。」「う〜ん。」
「さあ、え〜〜まぁ、あの〜これスタッフからの質問も、じゃあちょっと聞いてみたいなと」「はい!」「思うんですけれども。」
「B'zのヴォーカリスト稲葉浩志と、」「うん。」「もしB'zという母体が無くて、完全にソロの稲葉浩志とでは、作る音楽は変わってくると思いますか?」「…どうですか? え〜…」「うん。」「ん〜〜…その、比べ…るってことはあんましないんでわかんないんですけど、」「うんうん。」「う〜ん。」
「大丈夫。例えばの話で恐縮です。」「フハ、何ですかそれ?(笑)」「ハハ(笑)。」「フハッハ(笑)。」「そうなんですよ、だから、もしB'zが無かったら、このソロの」「ええ。」「作品はもっと違うものになっいていたのかな〜とか。」「あ、違うかもしんないですね、それは。」「ふんふん。なるほどね〜。」「それは違うかもしれない。うん。」
「あと、こちらですね。B'zという帰る場所があるという気持ちは」「うん。」「どっかにおありでしょうか?」「え〜…基本的にはありますよね、その。」「うん。」「作業しているときはそういうこと何も考えないですけどね。」「うん。」「うん。やっぱそれあっての…っていうところあるでしょうけど。」「うーん。」「うん。」
「さあ、あの今日はその、ソロを…に、あの〜ソロをやるそのバンドのね、」「う〜ん。」「すばらしいバンドの皆さんということでちょっと括ってやっているとこあるんですが、」「はい!」「あの〜、一応これじゃあ、私は生徒になったつもりで」「はい!」「先生に聞くとして、」「うん。」「じゃあ、そのポイント、そのーソロをやるというこのポイントは稲葉浩志的には、先ほどいった己の確認。」「うん。」「だと思うんですが、」「うん。」「まあちょっと今生徒に、もう少し分かりやすく説明するとして、」「うん。」「その稲葉浩志にとってのソロとは?」「う〜〜〜ん……えー…やっぱりほら自分の中に、」「うん。」「色んな要素が詰まってると思うんだけども、」「うん。」「…まぁこう、分かりやすく…ないかも知んないけど、やっぱそれを取り出して、どん、どんなのかな〜みたいな、だからすっごく汚く言うと排泄行為みたいなところもあるかもしんないし、」「うんうん。」「あ、こんなんなんだ、っていうね(微笑)、フフ、あ、こんな臭いで、こんな形なんだなっていう、うん。…のを、まぁ…うん、確認するという、ところはあるかもしんないですね。」「うん。」「うん。」
「またB'zにもやってまた、ソロとかにも、やられるでしょ? きっと」「はい!」「また次も。」「やりますね。」「その時はまた、ウチの家族全員、この番組の家族全員で待ってますのでまたいらしてください。」「ありがとうございます(微笑)。」
「というわけで今日は、え〜来週『志庵』、ソロアルバムをリリース」「はい。」「されます稲葉さんをお迎えしました。」「ありがとうございました。」

♪LOVE LETTER


その翌日に書き起こしてみました。指が激しくいたいです(笑)。
思ってたよりもはるかに大変な作業… これでも10分くらいのコメントですし。
話の途中で「うん。」とか「はい。」という相づちも忠実に再現したのですが、書かない方が読みやすいかな?
稲葉さん、ソロとは排泄行為ですか…(^^;)

(2002/10/3)



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