小話

グリ子萌リナガ事件

 求人 7/31(水)

この夏 一儲けしてやろうと企み、求人に目を通す。
日給7500円のおいしいバイトを発見。
早速電話で面接を取り決めた。


今日の午後3時半にこいとのこと。
炎天下の中、面接会場に向かう。



そして面接。
いきなりもらった一言。


「学生さんは受け付けておりません。」



ゴラァ!!!


先に言えや!!!


この紙(←求人広告)に
んなこたぁ書いとらんぞ!!!






明日返事が来る。
とりあえず相談してはみるなんて言ってたが望みは低そうだ…


 採用の裏 8/1(木)

午後3時ごろ、一本の電話がかかってきた。
知らない相手。
090…
ケータイからだ。

相手はバイトの面接官だった。
果たして私は採用なのだろうか。



「一応採用には決まったんですが…」

「大学生ということは伏せての採用です。」







は?


「なので履歴書の一部を変更させていただきまして……云々」








…まじすか?

わい曲、改ざん、ねつ造すか!?







あの…
一ついいですか…?



それで私が捕まることはあるまいな!!?(ドキドキ)



ともあれ、一応バイトは決まった。

某製菓工場での商品の梱包作業。
永遠とベルトコンベアーと格闘する。
しかし、接客よりはこちらのほうが確然とましだ。
(某ファミレスでウエイター経験あり。)
あれはまさに地獄のような日々だった。
よく一年半も続いたものだ。


さて、この夏、
フリーター装ってがんばるぞ!!(爆)


 バイト時間 8/5(月)

さて、履歴書に大学入学を書くなと迫ってきた時点で
既にキチガイなバイトですが…



本日正式契約してきました。
学校が始まるまでの約1ヵ月半だけですが。




仕事時間が決定しました。





21:00 〜 31:00






夜9時から、





翌朝7時まででございます。












いやいやいや、
つい先日まで10時以降は働けない高坊だった私。試練として受けとめます。





でも日給壱万円ならがんばれそうです。30日働いても30万。高校時に1年半働いて70万くらいでしたからね。その差は歴然。ただ、私の夏は完全に無くなりましたが。




夜働く→昼寝る→休日の日も→寝る






ぶっ倒れたらやめよう…(本気)


 総決 9/19(木)

夏休みの間だけフリーターとして潜入していた某「萌リナガ製菓工場」のバイトが終了しました。一ヵ月半、長いようで短かったこの期間にはいろいろな出来事が書ききれないくらいありました。

メチャイケ準レギュラーの大久保さん似の委託会社社員から履歴書に大学在中とは書くな。と言われた時点で気づくべきでした。ここは狂っている!と。

初めての夜勤(21:00〜)でいきなりで隣にいたおばちゃんに言われた言葉は今でも忘れられません。
「夜勤は気をつけたほうがいいわよ。」「なんか叫んでる人とかいるらしいから。」「突然刺されないように気をつけたほうがいいわよ。
それが初めのアドバイスです。たかがお菓子工場で生命の危機の宣告です。
恐怖を植えつけられました。…帰ってもいいですか…?

さあ、その夜勤では某アイスを箱詰めしたり、ベルトコンベアに乗せたり…はせず、それをするのを隣で見守る作業です。いや、正確には詰めるおばちゃんがしくじったのを修正する作業なのですが、なんせそのおばちゃんが正確無比なロボットババアでして。全く失敗しません。私、いりません。
その一寸変わらぬ等速運動が私に睡魔を光臨させました。夜勤では如何に仕事を覚えるかではなく、如何に眠りに落ちないかが勝利の鍵です。
そんなこんなで一週間、刺されることもなく、ようやく 睡魔 仕事にも慣れかけた頃、次の週の予定が出ました。配置換えです。新たにキャンディー包装に回されました。水の泡です。

委託会社から呼び出しをくらいました。検便を出せ!と。あの大久保さん似の女性社員から説明を受けました。
「この先にう○こ付けてね。う○こう○こだよ分かった?」
…なんども連呼しなくていいです。

これ以降、時間が朝番(8:00〜16:30)になりました。6時半起きです。健康的過ぎます。
キャンディー包装ではおそらく同年代の三瓶ボイスの男の子と仕事をしました。おばちゃんだらけの中、まだ20代と思われるお姉さんが二人もいたりなんかして。ガン黒矢口真里のようなギャル女と、大和撫子風の女性です(芸能人にたとえる人が思い当たりません)。なぜこんな偏狭の地で働いているのかは不明です。
ここでの作業は思いダンボールの上げ下げです。こんなことを2週間していたら無駄に上腕二頭筋が発達しました。マッチョです。

そんなある日。いつもと同じようにダンボールを上げ下げしていたら、突然男に「話はついているから」と連行されました。
ハイチ○ウに配置換えくらいました。しかも来週から夜勤だそうです。唐突すぎてます。

さて今度はハイチ○ウ。くっちゃらはぴはぴです。(?) まず一言言わせてください。
「ハイチ○ウは漢が造っている!!」
製造から包装まで全てヤローが造っています。女性の関与一切なし。しかもなんか包装で一番偉そうにしているヤツは秋葉原に無限にいそうなオタクデブな面構えです。浜崎あ○みハァハァ。とか言ってそうです。
そんななか、うっかり機械を止めるミスをしてしまいました。私の教育係のおっさんがそのオタデブに叱られます。
「おたく、どういう指導してるわけ? あぁ?!」
余りほんわかした環境ではなさそうです。ここは。

そしてこれまた突然に私を拉致した責任者が言いました。
「向こうも人手が足りないからもどってきてくれる?だってさ。ハハハハ…
ハハハハじゃないでしょうが。たった2日でハイチ○ウ終了殴っていいですか?この人。しかし、こんなヤローの巣窟に留まる義理もありません。喜んで戻ります。
ただ、またハイチ○ウに呼ばれても二度と来ませんが。

最後の週には巡り巡ってまた初めの冷菓に戻ってしまいました。初めの敵がラスボスになるような感覚です。

キテ○ツのべ○ぞーさんのようなしゃべり方をする田舎もん男建物の出口を「これは下駄箱に入る入り口じゃない!」と周りが呆れているのにもかかわらずバカ丸出しで主張し続けるオバタリアン「ほんでな、老後のボケ防止でこの仕事選んだんや。」「……んなわけないやろ! 会社がおっ潰れてもうたんや! ガハハ。」現代社会の厳しい風を直撃したのに余裕さえ感じるしゃべりっぱなしの関西弁おやじ…etc...
濃いです。非常に濃いです。ここにいる人間どもは。他にも多彩な人間模様があったのですが、ありすぎて忘れました。

一期一会。もう二度と会うことはないでしょう。社会的に非常に良い体験をさせていただきました。ありがとうございました。

委託会社に「現場で辞めることを伝えたほうが良いですか?」と尋ねたところ、第一声にこう言われました。
「え!? やめんの!?」
……そういう条件で契約したでしょうが。一番の狂人はこの大久保さん似のこの女かもしれません。

しかも学校が始まる前日まで働く意欲をみせていたのに、
「キリが悪いから今週で辞めてくれる?」
……(゚Д゚)ポカーン。

P.S.
代償として恐ろしいことが起こりました。萌リナガのお菓子に拘らず、この世の全ての商品の製造&包装過程が

視えるようになったのです!

ダメ第六感が目覚めましたとさ。ちゃんちゃん。



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