今週のコナン君(映画)

(何回かに分けて更新。最終的には尋常じゃないくらい長くなります。w)



 第6作 ベイカー街の亡霊 02/6/8

シリーズ第6弾。
100年前のロンドンを舞台に50人の命を賭けた、死のゲームが始まった!!!
今回の映画の概要はCMによると こんな感じです。



まず私は初日舞台挨拶のある回を見に行きました。
早朝から出かけて整理券を貰ってからも、永遠と待たされる羽目になるとは…


さすがに疲れましたぁ〜。
しかし、そんな疲れも映画が始まれば なんてこたぁありません。元気100倍!


パンフは買いましたが、ネタバレに気を配って先には見ません。
歌の歌詞のみをチェック。




よし、いくぞ!!



このときは特別で、予告なしでいきなり本編が始まります。












〜鑑賞終了後〜












うおおおおおお!!!!!







\(@゜▽゜@)/







すばらしい!!!










クライマックスには


ドギモを抜かれました!!!







ホームズが! ヒロキ君が!!







おおぅ! すっかりやられましたぁ!!








アクションシーンも満載で映画ならではの興奮が味わえました!






そして映画主題歌であるB'z「Everlasting」がもうすんごいすんごい!!!!



コナン君が「
安らかに眠れ、ヒロキくん…」と最後に言った瞬間に



ジャジャジャジャジャジャジャーン!!!!♪(?)



と情熱的で燃焼感あるイントロが流れた時にゃ、




鳥肌ババババーーーン!!!(?)







そしてサビでの熱く力強いボーカル!!


「ぉおおぅ闇に埋もれそうなぁ〜〜絆を取り戻せぃいえ――――!!!!」




まさかパンフに載ってない歌詞が来るとは!!!!








感動して泣けました!!!!






















ふぅ、ちょっと冷静になってと。(ーεー;)


終演後、会場からは惜しみない拍手が巻き起こりました。(映画に普通 拍手しませんよね〜。)


そして登場しますは高山みなみさん神谷明さん山崎和佳奈さんコナン君蘭ちゃん小五郎のおっちゃん



声優さんとそれぞれのキャラがご挨拶。

小五郎のおっちゃんは「今回も見てるだけ〜。」と嘆かれてました(笑)。


最後に全員で「真実はいつも一つ!!」で締めさせていただきました。(^^)


そんなこんなで結局、主題歌B'zも手伝って、5回映画を観ました。
(時間があればもっと見てたかも。)(お金はないけど。)(ぉ



これは過去最高、私の中では異例なことです。

それだけおもしろかったということです!!!!








はてさて、なにから述べようかな?


今回の映画は江戸川乱歩賞受賞作家の野沢尚氏が脚本を書かれました。(前作までは全て古内一成さん。)
野沢氏の代表作品には「青い鳥」、「眠れる森」などがあります。

まぁそんなことはどうだっていいのですが。


青山剛昌先生は今回の映画には、野沢氏を尊重してあまり口出しされていないようです…
(パンフの青山先生のインタビューを読んで少しがっかり。)

中身に関しては作ったほぼ野沢氏がということです。


この「ベイカー街の亡霊」のストーリーの濃さは過去最高だと思います。深い。よくできています。

テーマは“日本という国のリセット”


今までのコナンにはなかった、ずいぶんと大層なテーマを持ってきました。

「金儲けのことしか考えない大人からはそういう子供しか生まれない。」

そういう子供達が日本の将来を背負うことになる。すると日本はダメになってしまう、と。
ふむぅ、世襲制ですか。考えさせられます。これは正に現代の日本を斬るテーマです。

という感じでお子様へのメッセージ性の強い映画となっています。
堅苦しい印象は否めません。





でもね、ホンネを言うと

「名探偵コナン」にそんな説教くさい設定盛り込まなくていいです。









まぁテーマはともかく……


野沢脚本に対してはファンの中で賛否両論が巻き起こりました。




確かに映画としては最高なんですが、


テーマもそうですけど


根本的にこれは名探偵コナンではないような気がするんです。







って、冒頭の感想と言ってることが矛盾していますね。

おもしろかったというのはもちろん本心です。泣いたというのは主題歌の影響が強いけれど…






でも、いざ振り返ってみたらどうなんでしょう?
なんなんでしょう? このもやもやむずむずした感じが残るのは…













私、今回の野沢尚氏の脚本に対しては否定的です…





なんだかキャラの違いを感じたんです。



ちょこちょこと引っかかったんですよ。



以下がその箇所。





(1)ぶりっこ哀ちゃん


最初に引っかかったセリフがこれです。


「アハハハ! とかなんとか、昨日のニュースで、いーっぱい言ってたよー アハハハ!」





おまえ誰だ!!?(笑)





ち、違う! こんなの哀ちゃんじゃない!



そうか! ポ○モンのム○シか!!?




じゃなくて…


これは哀ちゃんが難しい説明をして、コナン君に「もっと子供らしく言えよ。」と言われてのセリフです。
その後の「どう?」という台詞から、哀ちゃんの演技力豊かと受け取ればいいのでしょうか…


「怖…」


いや、哀ちゃんにひくのではなく、哀ちゃんにこれを言わせた野沢氏にひきます。







(2)蘭ちゃんの発言



諸星少年「眠りの小五郎って眠っている間に妻に逃げられたんだろ?」


「眠ってる間じゃないわ! お父さんがトイレに行っている間にお母さんが出ていったんだから!!」





…と、なんともピントのずれた発言をした蘭ちゃん。


基本的に蘭姉ちゃんは天然ボケキャラではないと思うんですよ。
(アニメのエンディング漫才でも、蘭ちゃんのボケに対してはちょっと…と思っている私。)



特にこの場合では両親の別居についての話題です。
蘭ちゃんは別居に対しては誰よりも真剣に考えています。
そのことを見ず知らずの子供に馬鹿にされ、この発言はないでしょう。


このシーン、館内は爆笑でしたが、私の眉間には皺が…





(3)トロピカルランドデート発言



『せっかくのデートだったのに…』


という発言(正確には心の中で思ったことなんですが。)に対して。



違うぅぅ!!! あれはデートじゃない!!




でーーーーーーーーーーーとじゃな〜〜〜〜〜〜〜〜〜い〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!








“都大会優勝に対しての新一からのプレゼント”なんです!!


照れと意地でお互いを恋人同士とは認めていないんですよ! 新蘭は!


と、蘭ちゃんこそがそう思っていることなんです!!







それをあっさりデートだなんて言う…いや、言わせてしまうなんて…


デートは恋人同士がするものでしょ!?



“友達以上恋人未満の微妙な関係”と考えている私としては、この発言は許せない!





野沢氏にはもうちょっと名探偵コナンのことを理解していて欲しかった…






(4)今作での工藤新一



しつっこいホームズ・オタクに過ぎなかった新ちゃん。



この扱い、悲しいな…
ただでさえ出番の少ない主人公なんですから。(;_;)



蘭ちゃんに飛び降りる決心をさせてしまった言葉も結局はホームズの言葉ですからねぇ。

そうそのセリフがこちら。


「君を確実に破滅させる事ができれば、公共の利益のために僕は喜んで死を受け入れよう…」


敵と共に自滅という考えを新ちゃんがお気に入りというのは妙な気もしますが…





でも普段呆れて聞いていないようで、

しっかり新ちゃんの話を覚えている蘭ちゃんというのは良かった(^^)




…にしても覚えてすぎ?

どんだけしつっこく話したことになってるんだ工藤新一君。(ーー;)
うぅ、新ちゃんが哀れだ…




(5)Never give up!




「ダメだ、打つ手がねぇ…」



『もうダメだよ、父さん……』












ななななななんあなんあああなn…………


















喝――――つ!!!!!!













今回一番叫びたいのはここ!



江戸川コナンが全てをあきらめ、投げ出す!!!











ちちち




違うんじゃ――!!!!!

















ハァハァ…










江戸川コナンもとい工藤新一は絶対にあきらめることをしない!

というのが彼の根本にある精神なんですよ!




特にこのシーンでは、蘭ちゃんをも失ってしまい、
それこそコナン君は絶対に生きてこのゲームをクリアしなければならないと誓うべきなんですよ!!




それをあきらめるたぁ何事か!!!! 言語道断! もってのほか!!!







最初の案が潰れたのならすぐに次の方法を考えろ!!! ゴルァ!!!!












……すみません。熱くなってしまいました。



今回、野沢尚氏はコナン君を追い詰めてに「もう駄目だ」って“言わせたかった”ようです…







私としては“言ってもらいたくなかった。”







名探偵コナン界においてコナンの「もうダメだ」という言葉は一種のタブーだと思うんですよ。




江戸川コナンが江戸川コナンでなくなる……



根本的キャラクター設定の崩壊…






ですがまぁしかし、この展開があったからこそホームズの登場になったわけですし、
現にそのあとのコナン君は水を得た魚のように生き生きと解決手段を思いつけたのですからまあ、
これで良かった…んですよ…ね……





…でもやっぱり納得できない。(ーー;)






いや、よかったと言い聞かせることにします…




うん、ネガティヴはこの辺でやめとこう…

「もっとポジティヴにいこうぜ!」

そうですよね!





とは言ったもののまだまだ野沢脚本について突っ込んでいきたいと思います。

次のテーマは重いです。



ヒロキくん自殺について。


いやぁ、これにはまいったまいった。
まず開始早々いきなり英語台詞でしたので驚きましたが(お子様達は字幕を追うことができたのかしら?)


それよりなによりわずか10歳の少年の飛び降りシーンがあるなんて!!!




イタイ。



非常にイタイです…





その後のシーンで生きていることに期待したのですが、それは叶うこともなく。

…野沢尚ここにありって感じ。





名探偵コナンに限らず、当たり前ですが、死んだ人間は蘇りません。
(ドラ○ンボールみたいに ほいほい生き返られたら困る。)



死なす以外に道はなかったのでしょうか?
例えば植物状態等。まだ意識が目覚める可能性のある。


ふむぅ。映画を観にきている小さなお子様達はどう受けとったのでしょうね?
ここで自殺はダメというメッセージを劇中に織り込む必要があると思います。


でも、そんなメッセージ最後まで無かったな…

むしろ自殺を推奨していたかのような……




同様に蘭姉ちゃんが崖に飛び降りたシーンもです。
なぜ死を選んだのですか蘭姉ちゃん…
この場合はコナン君を信じて飛び降りたということになると思われます。


しかし唐突に「ライヘンバッハの滝よ、コナン君!!」と言われましても。

というか、あの台詞の意味が解からないです。

私は恥ずかしながらホームズシリーズを読んだ事が無いので推測で話しますが、
ライヘンバッハの滝での死闘はホームズがモリアーティ教授を巻き添えにして滝つぼに飛び込んだという事ですか?

先程も述べましたが

「君を確実に破滅させる事ができれば、公共の利益のために僕は喜んで死を受け入れよう…」

という考えはホームズには悪いですが、納得できません。









そしてノアズアークの自殺。


コンピュータといえもはや人の心――ヒロキ君の心を持っていたといえます。
僕の友達という存在でしたが、ヒロキくんの分身になってます。
つまりヒロキ君は2度も自殺を選んだことに。



コナン君は果たして本当に止めなくて良かったのでしょうか?



「お父さんに逢えるといいね。」


あの世で親子水入らずを満喫せよと?













なんか空気が重くなってしまいました。


この先、細かい揚げ足取りみたいな感想になりますがご了承ください。ムリ?






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